ソルフェージュ(solfège)とは、音感や楽譜を読む力など、音楽の基礎能力を高めるためのトレーニングです。
ソルフェージュは、音楽教室や音楽家の学校などで学ぶのが一般的です。
しかしながら、最近ではスマートフォンなどの技術が発達したため、アプリなどで気軽にソルフェージュを学べるようになってきています。
そこで今回は、ソルフェージュアプリにはどんな種類があるのか、iOSやアンドロイド別にどのようなアプリがあるのかなど、ソルフェージュ・アプリをレビューしていきます。
ソルフェージュのアプリの種類は?
ソルフェージュのアプリと一言で言っても、読譜力を鍛えるものや音感を鍛えるもの、初見で歌う力を養うものなど、様々な用途のアプリが存在します。
そこで、まずはソルフェージュのアプリの種類について簡単にまとめておきます。
読譜力アップ!「楽譜を読む練習」アプリ
ソルフェージュの主要な目的のひとつに、読譜力を高めること(=楽譜を読めるようになること)があります。
読譜力を高めるためには、音の高さや長さを理解するだけでは十分ではありません。
それ以上に、実際に楽譜を見ながら音の高さや長さを判断していく訓練が欠かせないのです。
そして、楽譜を読む練習を実際にできるアプリがいくつか開発されています。
読譜力を重点的に開発したい方は、「楽譜を読む練習のアプリ」」にトライしてみましょう。
音を聴き取る力を伸ばす!「音感」アプリ
続いては、「音感」を高めるアプリです。
音感とは、メロディや和音などの音を聴いて、それが何の音であるかを正確に判断する力のことを指します。
言い換えると、音楽を頭の中で「ドレミ~」に変換できる能力です。
音感は、実際に音を聴いて、その音が何の音を判断し、間違っていたものを確認したり実際に声に出してみて歌ったりすることで養われていきます。
そんな、「音感アップ」を目的としたアプリも開発されています。
まずは音感を高めたい!という方は、ぜひ「音感アプリ」を試してみてください。
正しい音程で歌おう!「チューニング」「新曲視唱」アプリ
ソルフェージュでは、もうひとつの欠かせない能力が身につきます。
その能力とは、楽譜を見て「正しい音程で歌う」力です。
このような能力は、自分の声の高さが正しい高さかどうかを「チューニング」したり、初見の楽譜を見ながら実際に声に出して歌う「新曲視唱」をしたりすることで、養うことができます。
正しい音程で歌う力は、他者にメロディを正確に伝えるために欠かせない能力です。
自分の音程を安定させたい方は、ぜひ「チューニングアプリ」「新曲視唱アプリ」を試してみてください。
ソルフェージュ・アプリのおすすめは?Android(アンドロイド)編
ソルフェージュのアプリの大まかな種類を確認したところで、続いては、実際にソルフェージュのアプリをレビューしていきます。
まずは、アンドロイドのソルフェージュ・アプリを種類別にレビューしていきます。
ドレミ楽譜レッスン|気軽にプレイできる読譜アプリ
まずご紹介するのは、Android用の読譜力を高めるソルフェージュ・アプリ「ドレミ楽譜レッスン」です。
「ドレミ楽譜レッスン」では、流れてくる音符を見て、同じ音だと思う鍵盤の場所をタップします。
いわゆる「音ゲー」をイメージしてもらえば良いでしょう。
「ドレミ音楽レッスン」の優れている点は、自分独りでキーボードを使って練習するのとは違い、正確に鍵盤をタップできれば「GOOD」ポイントが貯まるというゲーム的なフィードバックが、トレーニングを飽きさせない点です。
また、5段階のレベル設定があるのも、音ゲー的といえるでしょう。
音色は2種類だけなので、そこが課題のように思えました。課題曲以外にも音色にバリエーションがあれば、もっとやりこみたくなるかも知れません。
名称:ドレミ楽譜レッスン
(https://play.google.com/store/apps/details?id=com.groupunk.doremi)
対応OS:Android
価格:無料
Rush!Music|癒し系の本格的な譜読みアプリ
加えて、ぜひともご紹介しておきたい、楽譜を読む力を高めるためのソルフェージュ・アプリが「Rush!Music」です。
五線譜の読みや和音の感覚など、本格的にソルフェージュをマスターしたいのであれば、ぜひこのアプリを試してみてください。
まず、アプリの UI(User Interface=操作画面などの総称) が絶妙です。
ド・レ・ミを表示しているアイコンなどのカラートーンは落ち着いた配色で、長時間プレイしていても目がチカチカしません。
こういったトレーニングアプリは、ユーザーが長い期間プレイするための「飽きさせない工夫」も必要ですが、使っていて「疲れない」という要素も重要ではないでしょうか。
また、「Rush!Music」は、一見すると子ども向け初心者向けの音楽アプリのように見えます。
ところが、キー(調)やスケール(音階・音の並び方)だけでなく、曲のテンポを示す BPM(Beats Per Minute)をカスタマイズできるので、ある程度レベルの高い人でも十分にやり応えがあります。
やりこみ要素たっぷりで、じっくりと攻略したいアプリなので、先述の「楽譜を読む練習アプリ(iOS)」のように、浮気せずに、これ一本に集中してトレーニングを継続してみるのも良いと思います。
名称:Rush!Music - 譜読みの練習 音符をマスター
(https://play.google.com/store/apps/details?id=com.ryapps.rushmusic)
対応OS:Android
無料:アプリ内購入あり
ソルフェージュ:聴音単音編2|ユーモアにあふれた音感アプリ
続いてご紹介するのは、Androidの音感アプリ「ソルフェージュ:聴音単音編2」です。
聴音単音編2とありますが、1の改良版のようです。いきなり2から始めて問題ありません。
このアプリは、レベル別にステージが分かれており、それぞれのステージで聴き取る音の音域が異なるのが特徴です。
音が鳴ったらその音と一致すると思われる鍵盤を押して回答します。
正解するとポイントがもらえ、速ければ早いほど高得点がもらえます。
そのため、好スコアを狙いながらゲーム感覚で音感を育てていくことができます。
それぞれのステージのリザルト画面もユーモアにあふれていて思わずクスっとなりますので、ぜひ一度試してみて欲しい音感アプリです。
名称:ソルフェージュ:聴音単音編2
(https://play.google.com/store/apps/details?id=air.com.wiquitous.SolfegeEarTraining2&hl=ja)
対応OS:Android
無料(広告あり)
声のチューナー VoiTUNER|発声した音の高さをチューニング
Androidの正しい音の高さで歌うためのソルフェージュ・アプリとして、「声のチューナー VoiTUNER」をご紹介します。
このアプリは名前の通り、自分の出した声を正しい高さにチューニングするためのアプリです。
スマートフォンのマイク機能を利用して、自分の声がきちんと正しい音程で歌われているのかを測定することができます。
正しい音程で発声するトレーニングをしたい方は、まずはこちらのアプリを試してみることをおすすめします。
名称:声のチューナー VoiTUNER
(https://play.google.com/store/apps/details?id=com.frontvision.voiturner)
対応OS:Android
ソルフェージュ・アプリのおすすめは?Android(アンドロイド)編
Androidだけでなく、iOSにももちろんソルフェージュアプリはいろいろあります。
ここからは、iOSのソルフェージュ・アプリを種類別にレビューしていきます。
楽譜を読む練習アプリ|読譜力を伸ばす教科書的なアプリ
iOSアプリでまず最初にご紹介するソルフェージュ・アプリは、「楽譜を読む練習アプリ」です。
楽譜を読む練習アプリは、名前の通り楽譜を読む力を高めるためのアプリです。
このアプリのデザインは、画面の上部に五線譜、下部に鍵盤というシンプルなもので、鍵盤や楽譜に抵抗がなければまずは使ってみたいソルフェージュ・アプリです。
実は、音楽系のアプリは、スマートフォン本体のスペックや OSのバージョンによって、タッチ入力の判定が甘かったり、音のタイミングがズレる例もあります。
しかしながら、「楽譜を読む練習アプリ」は簡素な作りであるためか、一通り試した限り誤作動はありませんでした。(iPad 2 および、iPad pro)
読譜をマスターするには、まとめて長時間の訓練ではなく、毎日短時間でよいから繰り返す必要があります。
そのため、いろいろほかのアプリに浮気せず、これ一本を使い込むのも良いと思います。
名称:楽譜を読む練習アプリ 五線譜のピアノや音楽譜読みトレーニング
(https://apps.apple.com/jp/app/id1081457060)
対応OS:iOS
価格:無料(App内購入 360円で、広告非表示のほか C Major=ハ長調 以外のトレーニングが可能)
本格的な読譜トレーニングのアプリですが、インターフェイスが地味で、初心者には少しとっつきにくいデザインなのが残念……。
音感トレーニング|初心者向けの音感アプリ
次にご紹介するiOSのソルフェージュ・アプリは、「音感トレーニング」です。
音感トレーニングという名称からも、音感をアップさせるためのアプリであることがわかります。
「音感トレーニング」を開発しているのは、脳トレ系のアプリを数多くリリースしている株式会社ユニティです。
ピアノに触れたことが無いような初心者でも、少しずつ成長していける流れになっています。
アプリから流れてきた音がどの音なのか?単音の聞き取りから挑戦し、2音(一度に二種類の音がでる)や 3音(和音)に進むことが可能です。
国内のアプリ開発会社なので、海外アプリに見られるような変な翻訳もなく、しっかりとわかりやすい日本語マニュアルで、遊びながら少しずつ理解が深まる仕組みになっています。
名称:音感トレーニング(あそんでまなぶ!シリーズ)
(https://apps.apple.com/jp/app/id718605554)
対応OS:iOS
価格:無料(App内購入 360円で、ハ長調以外のトレーニングが可能)
ボイスチューナープロ 13
iOS用のチューニングアプリとして、「ボイスチューナープロ 13」というアプリをご紹介します。
このアプリは、スマートフォンのマイク機能を利用した「カラオケ練習」的な仕組みです。
単に「ドレミ~の音を正確に発声できる」だけでなく、そのピッチを安定して継続的に出せるように訓練していきましょう。
名称:ボイスチューナープロ 13
(https://apps.apple.com/jp/app/id1454900205)
対応OS:iOS
新曲視唱|楽譜を見ながら歌う力を伸ばそう
iOSには、「新曲視唱」という、初めて見る楽譜を視て(読んで)、それを正確に歌う力を伸ばすアプリがあります。
名前の通りで、新曲を楽譜を見ながら歌う力を養うことができる数少ないアプリです。
新曲視唱は難易度が高いトレーニングですが、アプリで気軽に反復しながら、楽譜を読む力と正しい音程で歌う力を伸ばしていってください。
このアプリの開発者は、同じようなソルフェージュ・アプリを複数リリースしているので、参考にしてください。
名称:新曲視唱
https://apps.apple.com/jp/app/id966765346
対応OS:iOS
同じデベロッパーのApp
https://apps.apple.com/jp/app/id966765346#see-all/more-by-this-developer
アプリを試しに使ってみて、これ!と決めたらマスターするまで使い込もう
ソルフェージュ・アプリのご紹介は以上です。
ソルフェージュのアプリと言っても、読譜力、音感、チューニング・新曲視唱など、複数の種類があることがお分かりいただけたと思います。
また、AndroidとiOSで使えるアプリが異なるので、それぞれのOSに対応したアプリの中から自分の伸ばしたい能力に合ったものを探してみましょう。
目的に合いそうなアプリをまずは試しに使ってみながら、どのアプリを利用するのかを決めていくのが良い方法だと思います。
そして、受験勉強と同じですが、最初にいろいろ試してみて「これ!」と決めたら、浮気せずに何度も繰り返しマスターするまでやるようにしましょう。
何事も、繰り返さずに途中で別のものに移ってしまうのが、一番何も身につかないからです。
あなたの音楽ライフが、ソルフェージュ・アプリでより充実したものになることを願っています!
↑チャンネル登録お願いします↑
【ソナチネ第5番 / ベートーヴェン】↑チャンネル登録お願いします↑
【ピアノ歴1年半の初心者がトルコ行進曲に挑戦】↑チャンネル登録お願いします↑