ペダルの種類と踏むタイミング

ピアノのペダルの種類と踏み方|ピアノのペダルを踏むタイミングは?

ピアノのペダルの種類と踏むタイミング・イメージ画像

ピアノの3つのペダルの種類と機能、踏むタイミングや応用的な使い方についてまとめた【ペダリングの教科書】です!

ピアノには3つのペダルがあり、使いこなすことで表現の幅がぐっと広がります。

ところが、ペダルの使い方は意外とわかりづらく、踏むタイミングをはとてもむずかしいものです。

そこでこのページでは、ペダルの種類や機能・役割、踏み方のコツや踏むタイミングなどについて考察していきます。

ぜひペダルの使い方やタイミングなどを根本から理解して、ピアノ演奏におけるワンランク上の表現力を身につけましょう!!

ピアノのペダルの種類|3つのペダルの機能・役割と名称

まずは、ペダルの種類について確認しておきましょう!

ピアノには、3つのペダルがあります。そして、これらのペダルはそれぞれ役割が異なります。

ピアノのペダルの画像
画像:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/da/Steinway_grand_piano_-_pedals.jpg

まずは、各ペダルの名称と機能について、確認しておきましょう。

ダンパーペダル|音を残して共鳴させる

まずご紹介するのは、「ダンパーペダル」です。

ダンパーペダルは、ピアノのペダルの中で一番右側にあるペダルです。

ダンパーペダルは、3つのペダルの中でも最も使用頻度が高いペダルです。「サスティニングペダル」とも呼ばれます。

ピアノは鍵盤を押すと下からハンマーが弦を叩いて音を出し、鍵盤から指を離すと上からダンパーという部品が下りてきて弦の振動を止め、音が消えるという仕組みになっています。

ピアノのダンパーの画像
画像:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9e/Étouffoir_d%27un_piano_à_queue_-_20150804_14h54_%2810901%29.jpg

では、ダンパーペダルを踏むと、どうなるのでしょうか?

実は、ダンパーペダルを踏むことでダンパーが上がりっぱなしになるため、弦が振動したままになります。

減の振動が止まらないということは、鍵盤から指を離しても音が残ったままになることを意味します。

つまり、弦の振動を止めずに音を持続させるのが、ダンパーペダルの機能なのです

このペダルを使用することで音が伸びるだけではなく、他の弦も共鳴して、豊かな響きが生まれる効果もあります。

ソフトペダル|音色を変化させる

続いてご紹介するピアノのペダルは、「ソフトペダル」です。

ソフトペダルは、ピアノの一番左側にあるペダルです。

試しに踏んでみるとわかるのですが、ソフトペダルを踏むと鍵盤が少し右側にずれます。

通常、ピアノの鍵盤1つにつき3本の弦をハンマーが叩いているのですが、ソフトペダルを踏むことで弦を叩く位置がずれて、2本の弦のみ叩くようになります。

ソフトペダルを使用することにより、音量が弱くなり音色もやわらかくなります

楽譜に「una corda」という言葉が書かれていることがありますが、これはイタリア語で「1本の弦」という意味です。

昔のピアノはこのペダルを使うことで弦を1本叩く仕組みだったので、このような書き方をします。

una cordaと指定されている箇所では、ソフトペダルを使います。

一方で、「tre corde」と書いてあれば、これは「3本の弦」という意味ですので、ソフトペダルの使用を止めて通常に戻すという指示です。

このような仕組みは、グランドピアノの場合です。

アップライトピアノの場合は少し違います。ペダルを踏むとハンマーの位置が弦に近づき、当たりを弱めることで同じような効果を生んでいます。

グランドピアノとアップライトで違う?真ん中のペダルの役割

3つのペダルの中では比較的使われることの少ない真ん中のペダル。

このペダルの機能・役割をご存知でしょうか。

実は、真ん中のペダルの機能・役割は、アップライトピアノとグランドピアノで異なります。

まず、グランドピアノの真ん中のペダルは「ソステヌートペダル」と呼ばれます。

ソステヌートペダルを踏むと、踏んだ時に押していた鍵盤の音のみが残り、踏んだ後に押した鍵盤の音は残りません。ピアノによってはこのペダルがないものもあります。

続いて、アップライトピアノの真ん中のペダルは機能が異なり、「マフラーペダル」と呼ばれます。

マフラーペダルを踏むと、ハンマーと弦の間にフェルトが挟まれるため、音量をぐっと落とすことができます

マフラーペダルは、横にずらすことで踏んだままの状態で固定することができます。

そのため、家で練習する時など、大きな音を出せない場合に重宝します。

ピアノのペダルの踏み方は?

以上、それぞれのペダルの名称や機能について確認してきました。

続いては、ピアノのペダルの踏み方について詳しく見ていきましょう。

まず、足のかかとは床に着けます。そして、ペダルの縁が足の指の付け根と土踏まずの間くらいに接するように置きます

そのまま足首を動かして、ペダルを踏んでみましょう。

その際、かかとの位置がずれないように注意してください。

そして、足の指先に力が入って丸くなったり、指先がべったりとペダルに触れたりしないようにしましょう。

あくまでも触れているのはペダルの縁で、足の裏はまっすぐな状態を保ったままにしてください。

そして、触れているペダルの縁の部分から動かさないで、足首の動きだけでペダルを踏むようにします

イメージとしては、「車のアクセルを踏むように」です。

ペダルを踏むタイミングは?ダンパーペダルはいつから踏む?

ページの前半でも触れましたが、ピアノのペダルの中で最もよく使用されるのは一番右側のダンパーペダルです。

そして、ダンパーペダルですが、表現を豊かにするためには繊細な踏み替えの技術が要求されます。

この踏み替えるタイミングを誤ると、音が濁ってしまったり、逆に音が切れてしまったりします。

つまり、ペダルを踏むタイミング次第で表現が大きく異なってしまうのです。

では、どのタイミングで踏み替えたら、音を美しくつなぐことができるのでしょうか。

ダンパーペダルを踏むタイミングは同時にではなく鍵盤を押した直後

実は、ダンパーペダルを踏むベストなタイミングは、「鍵盤を押したすぐあと」です。打鍵と同時に、ではありません。

鍵盤を押したのと同時に踏んでしまうと弦をハンマーが叩いた後の衝撃音も残り、ノイズになってしまいます。

ところが、残したい音の鍵盤を押した直後にペダルを踏むと、音がきれいに残ります

踏み替えるタイミングも同じで、「踏み替えたい場所の音を弾いた直後」に踏み替えます。

ここでも同時に踏み替えると、前の音が残ってしまったり、音が切れてしまったりします。

指を話すタイミングはペダルを踏んだあと

もうひとつのポイントは「ペダルを踏んでから鍵盤から指を離す」ことです。

特に初心者の方は、ペダルを踏むのと鍵盤を話すのを同時にやってしまいがちです。

ペダリングと離鍵を同時にしてしまうと、せっかくダンパーペダルを踏んでいるのに音がつながらず、音が途切れ途切れになってしまいます。

そのため、ダンパーペダルを使用するときは、必ずペダルを踏んでから鍵盤から指を話すようにしましょう。

ペダリングにおいては、「ペダルを踏むタイミングと弾くタイミングを少しずらす」というのが、慣れるまでにとても苦労します。

耳でよく音を聴きながら、まずはゆっくりと試してみて、繰り返しながら少しずつスピードを上げていきましょう。

ハーフペダルとアクセントペダル|ダンパーペダルの応用

続いて、ダンパーペダルをより効果的に使い、表現の幅を広げる応用的な使用方法を見ていきましょう。

ダンパーペダルの応用編には2つあり、それぞれ「ハーフペダル」・「アクセントペダル」と呼ばれます。

ハーフペダルとは?

まずは、「ハーフペダル」というペダリング方法です。

ハーフペダルは、ダンパーペダルを全部踏み込むのではなく、半分くらいだけ踏み込んで音を残すという方法です

ハーフペダルと全部踏み込んだ場合との違いは、残響の度合いです。

ペダルは、踏み込みの度合いによって響きが変化します。

ペダルの扱いに慣れてきたら、自分の耳で聴いて確かめながら、どのくらい踏み込んだらどのくらい残響があるのか試してみてください。

そして、ゆくゆくは自分の表現したい音によって踏み込み具合を調節できるようになることを目指しましょう。

アクセントペダルとは?

また、「アクセントペダル」という使い方もあります。

アクセントペダルは、鍵盤を押すと同時にダンパーペダルも踏み、鍵盤と同時に離すペダリング方法です

全くペダルを踏まない場合と比べて、ダンパーペダルを踏んでいる分より強い音を響かせることができます。

ペダルを使いこなして表現を豊かに

ピアノが発達する過渡期には、よりたくさんのペダルが備わっているピアノもありました。

その中には、踏むと太鼓が鳴るものや、ハンマーと鍵盤の間に紙をはさむものなど、バラエティに富んだものもありました。

いろいろな音響効果を求めて、試行錯誤が重ねられてきたわけですね。

このような試行錯誤が集約されて今のペダルとなったわけで、ロマン派以降のピアノ曲にはペダルの使用が欠かせないと言っても過言ではありません。

ピアノを演奏していくのであれば、ペダルを使いこなして表現の幅を広げ、ピアノの魅力を最大限に引き出せるようになりましょう!