オクターブとは?平均律とは?

オクターブとは?平均律とは?12種類の「音の高さ」を理解する!

オクターブとは?平均律とは?イメージ画像

音楽で用いられる12種類の「音の高さ」について、「オクターブ」「平均律」などの考え方と共に解説します!

人間は、振動数が2の倍数の音同士を同じ種類の音と感じます。そして、音の高さの比が2の倍数である2つの音の関係、またはその距離のことを「オクターブ」と言います。

西洋音楽で用いられる音の高さの種類は、1オクターブの範囲内で「①ド ②ド♯(レ♭) ③レ ④レ♯(ミ♭) ⑤ミ ⑥ファ ⑦ファ♯(ソ♭) ⑧ソ ⑨ソ♯(ラ♭) ⑩ラ ⑪ラ♯(シ♭) ⑫シ」の12種類です。

12種類の音は、となり合う音同士が等間隔(に聞こえるよう)に並んでおり、このような音の並べ方のことを「平均律」と言います

五線や音楽記号について学ぶ前に、そもそも西洋音楽で用いられる音の種類について確認しておきましょう。

先に簡単に要点を述べておくと、西洋音楽の各楽曲は、等間隔に聴こえる12種類の高さの音を組み合わせてつくられています。

少し数学的な話も入りますが、音の種類とそれぞれの関係については知っておいた方が将来的に♯や♭などの「変化記号」や、「音階」「調」といった概念を理解するのに必ず役立ちます。

どうしても数字などが絡んだ概念的な話が苦手な方向けに、最後にポイントもまとめていますので、ぜひ確認しておいてください!

音の高さは「振動数」によって決まる

音楽では、高さの違う複数の音を組み合わせてメロディをつくり出します。

そのため、音楽に用いる音の高さをどの高さに定めるかということは、音楽の根幹に関わるほど重要なことなのです。

そして、音の高さは音の振動数(=周波数)によって決まります。

振動数とは、一定時間の間に(音の)波がどのくらいの回数 振動するのかを表したもののことです。Hz(ヘルツ)という単位で表されます。

つまり、私たちが耳にする「音」の正体は、振動する波が空気などを伝わったものなのです。

私たちは、振動数が大きくなるほど音を高く感じ、振動数が小さくなるほど音を低く感じます

振動数と音の高さの関係

そして、音楽は、音の高さ(=振動数)が異なる複数の音を組み合わせることで、形づくられているのです。

オクターブとは?オクターブと振動数の関係

音楽の世界には、「オクターブ」(オクターヴ)と呼ばれる言葉があります。

この「オクターブ」という言葉を、音の高さ=振動数との関係を見ながら理解していきましょう。

実は、不思議なことに、ある音が別の音の2の倍数(1/4倍・1/2倍・2倍・4倍・8倍など)の振動数であるとき、私たちはそれらの2つの音を同じ種類の音だと感じます

たとえば、現代の西洋音楽においては、440Hz(ヘルツ・振動数の単位)の振動数の音を「ラ」の音と定めています。

そして、私たちは、440Hzの音だけでなく、1/2倍である220Hzの音や2倍である880Hzの音をも「ラ」の音であると感じるのです。

そして、同じ音に聞こえる2つの音の関係、またはその距離のことを「オクターブ」と言います

オクターブは、距離に応じて「1オクターブ」「2オクターブ」といった数え方をします。

そして、1オクターブの関係にある音同士の振動数の比は、1:2になります。

たとえば、振動数220Hzの「ラ」と振動数440Hzの「ラ」の距離は、1オクターブです。

同様に、振動数440Hzの「ラ」と振動数880Hzの「ラ」の距離は、1オクターブであり、220Hzの「ラ」と880Hzの「ラ」の距離は、2オクターブになります。(以下の画像参照)

オクターブと振動数の関係

1オクターブの中の音の高さは12種類?

ここまでで、1オクターブの関係にある同じ音同士の振動数が2の倍数であることを確認してきました。

ところで、1オクターブの中にはドレミファソラシなど、複数の音が存在しています。

いったい、1オクターブの範囲内には何種類の音があるのでしょうか?

実は、音楽が発展していく過程において、1オクターブの範囲内に配置される音の数は、12種類と定められました

具体的には、1オクターブの中で、「①ド ②ド♯(レ♭) ③レ ④レ♯(ミ♭) ⑤ミ ⑥ファ ⑦ファ♯(ソ♭) ⑧ソ ⑨ソ♯(ラ♭) ⑩ラ ⑪ラ♯(シ♭) ⑫シ」という12種類の音を用いるようになったのです。
※イタリア語の音名「ドレミ~」の場合

ある音をはじめの音とすると、その音を含む12種類の音が並び、またはじめの音に戻ります。以下の画像のようなイメージです。

オクターブのイメージ画像

ドレミ~だけでなく、♯(シャープ)や♭(フラット)などの記号がついているので初めて学ぶ方の方は混乱するかもしれませんが、これらの記号については後のページで詳しく解説していきます。

そして、楽典などがむずかしく感じられる点は、この「12種類の音」にあると考えられます。

というのも、多くの方にとって「ドレミファソラシ」という音はなじみがありますが、♯(シャープ)や♭(フラット)がついた音にはなじみが薄いからです。

しかも、♯や♭のついた音は、ピアノでは黒鍵の音に当たるのもあり、ドレミ~の音とは異質なものに感じられます。

しかしながら、ドレミ~の音と♯や♭のついた音は、実は同列なものなのです。

ここからは、これらの12種類の音の関係性について、さらに深堀りしていきます。

平均律とは?12種類の音は等間隔に並んでいる!?

ここまでで見てきた通り、1オクターブの中にある音の高さの種類は12種類です。

そして、実はこれらの12種類の音は、♯や♭のつく音もあるので直感に反するかもしれませんが、等間隔に並んでいるのです。

このことを理解するために、「平均律」という考え方について学んでおきましょう。

音律とは?純正律とは?

音楽の世界では、音の高さ(=音高)に関して長い間あることが問題になっていました。

それは、音楽で使用する複数の音高をどのように定めるか、ということでした。

というのも、実は1オクターブ内の12種類の音は、振動数的にちょうどよく割り切れないのです。

そして、音楽で使用する、割り切れない複数の音の高さの関係性を音楽的・数学的に決定するための考え方のことを「音律」と呼びます

音律については、あの有名なピタゴラスをはじめとする先人たちによって数多の試行錯誤が重ねられてきました。

音律は、調(=カラオケなどで言うところの「キー」)が変わらなければ、その調と最も調和する振動数で音高を配置すれば問題ありません。

このような、ある単一の調(=キー)のみに最も合うように各音の高さを配列する音律のことを、「純正律」と呼びます

純正律は、曲が短く曲の途中で調が変わる「転調」がほとんどない場合には、素晴らしいハーモニーを生み出す音律として重宝されていました。

平均律とは?音の高さを12等分した十二平均律へ

ところが、音楽の歴史が積み重なる中で楽曲は次第に長く複雑になり、楽曲の中で調が変化する「転調」が当たり前に行われるようになりました。

実は、純正律においては、曲の調が変わるとある調に合わせて配列されていた各音の、調和の度合いが大きく下がってしまうという問題をはらんでいました。

そこで、12種類の音は完全には割り切れませんが、それらを等間隔に配置した音律が用いられるようになりました。

このような、12種類の音の高さを等間隔(に聴こえるよう)に均等に配置する音律のことを、「平均律」(十二平均律)と呼びます

平均律では、それぞれの音が100%調和するわけではありません。

しかしながら、それぞれの音同士の振動数のずれはほんのわずかであり、調(=キー)が変わっても全体の調和度が変化しないという大きな利点があります。

つまり、現代の西洋音楽は、平均律を用いているため、基本的には12種類の高さの音はすべて等間隔で並んでいるということです。

12種類の音は、「①ド ②ド♯(レ♭) ③レ ④レ♯(ミ♭) ⑤ミ ⑥ファ・⑦ファ♯(ソ♭) ⑧ソ ⑨ソ♯(ラ♭) ⑩ラ ⑪ラ♯(シ♭) ⑫シ」という順番で並んでいます。

そして、♯や♭がついたものもあればつかないものもありますが、となり合う音同士の間隔は(平均律では)すべて等しいのです。

平均律のイメージ画像

たとえば、④レ♯(ミ♭) と ⑤ミ、⑤ミ と ⑥ファ、⑥ファ と ⑦ファ♯(ソ♭) の間隔は、それぞれ等しくなるように定められています。

表記上、♯や♭の記号がついたりつかなかったりするので直感には反しますが、意外ととなり合う音同士の距離はすべて等しいということは、必ず覚えておきたい大切なポイントです♪

音の高さについてのまとめ

音楽に用いられる音の高さの種類に関する解説は以上です。

少し複雑な内容だったので、最後にポイントをもう一度おさらいしておきましょう。

【 音の高さと種類まとめ 】

  • 音の高さは、空気を伝わる音の「振動数」で決まる。
  • 人は、振動数が2の倍数の音を、同じ音であると感じる。
  • ある音と2の倍数の音との関係・距離を「オクターブ」と言う。
  • 1オクターブにある音の種類は、「①ド ②ド♯(レ♭) ③レ ④レ♯(ミ♭) ⑤ミ ⑥ファ ⑦ファ♯(ソ♭) ⑧ソ ⑨ソ♯(ラ♭) ⑩ラ ⑪ラ♯(シ♭) ⑫シ」の12種類。
  • 現代音楽で主流の「平均律」という考え方では、となり合う音同士の距離はすべて等しい。

これらの「音の高さ」の種類や関係性について理解しておくだけで、音楽の理論や楽譜の読み方をよりスムーズに理解することができるようになります。

「オクターブ」「12種類の音」「平均律」という考え方は必ずおさえておいてください!

――このページでは、音楽の世界で用いられる12種類の音―「音の高さ」について理解を深めてきました。

次のページでは、いよいよ楽譜で音の高さがどのように表されるかについて見ていきます。