誰もが一度は吹いた経験があるリコーダー。大人になってからまた吹き始める人が増えています。
「せっかくだから木製のリコーダーが欲しい」と調べても、材質がいろいろあり、どんな違いがあるかわかりませんよね。
このページでは、木製リコーダーの購入を検討されている方に向けて、材質による音色や吹き心地の違いについてご案内します。
リコーダーは木製がおすすめな理由!樹脂製リコーダーとの違いは?
「長らく眠っていたプラスチックのリコーダーを押入れから発掘して、懐かしくて吹いてみたら、なんだか夢中になってしまった」。
こんな理由でリコーダーに目覚める方は意外に多いものです。
とりあえずは手元にある楽器で練習を始めるとしても、大人の趣味として考えるなら、いずれは木製リコーダーを手にすることをおすすめします。
木製の何が良いのかその理由をご説明していきましょう。
樹脂製リコーダーも、実は悪くない
樹脂製リコーダーは手頃な価格で手に入り、誰でも気軽に音楽を楽しめる点が最大のメリットです。
学校教材に採用されるくらいですから、壊れにくく、汚れたら水洗いできる点も嬉しいですね。
本体が水分を吸収しないので、水滴が溜まりやすい傾向はありますが、逆に、うまく水分を取りのぞきながら吹けば、長時間安定して演奏できるとも言えます。
一方で、木製リコーダーは水に弱いので長時間の演奏には向きません。一定時間吹いてしまうと、しばらく休ませなければなりません。
そのため、たくさん練習したい場合は、木製を使用する場合であっても、樹脂製を併用する必要があるのです。
その意味で、木製リコーダーを購入したとしても、今まで使っていた樹脂製が無駄になることはないでしょう。
木製リコーダーなら形状の選択肢が広い
メリットも多い樹脂製リコーダーですが、ラインナップの幅広さでは木製リコーダーに軍配が上がります。
樹脂製は、万人向けにデザインされていますから、唄口の形状や指穴のレイアウトについては、どのブランドのどのモデルでも極端な違いがないと言えます。
一方で、木製リコーダーは、唄口の幅や、厚み、指穴の大きさや角度、位置などがメーカーやモデルによって異なります。
木製リコーダーの形状は多様であるため、自分の好みに合った、自分だけのリコーダーを探すことができるのが大きな魅力です。
また、材質により手触りに違いがあるのも木製ならではの魅力です。
構えてみて「しっくりくる」ものを選ぶ楽しみがあるのが、木製リコーダーの魅力のひとつと言えるでしょう。
木製リコーダーなら音色も選べる
木製リコーダーの素材はたくさんあり、それぞれに違った個性を持っていますから、出せる音色も違ってきます。
表面に塗装を施したモデルもあるので一概には言えませんが、一般に管体が薄い色の木は柔らかい音色、濃い色の木ははっきりした音色が出る傾向にあります。
このようにリコーダーにとって材料となる木材は、音色にとても大きな影響を与えます。
どんな音が好きかは人それぞれですが、一般的にアンサンブルなら馴染みやすい優しい音、ソロなら輪郭がありよく通る音が好まれる傾向にあります。
素材によって音色が異なり、使いたいシーンごとに音色を選べるのも、木製リコーダーのメリットです。
長く愛用するなら木製リコーダーがおすすめ
木製リコーダーは天然素材を使用しているので、経年変化を楽しむことができます。革製品などと同様、長く使うほどに味わいが深まっていくのです。
新品の状態では内向的で緊張しているような音色ですが、しばらく吹き続けていれば、だんだん角が取れてまろやかな音色になっていきます。
奏者が楽器に慣れるせいもありますが、長年一緒に過ごしていると、楽器も奏者に寄り添うように変化していくのでしょう。
このように、愛着を持ち吹き込むほどに自分好みの楽器に育っていくのが木製リコーダーの最大の魅力です。
メンテナンスの手軽さでは樹脂製にかないませんが、木製リコーダーの取り扱いも決して難しくありません。
大人の趣味として長くじっくり向き合いたいなら、多少値は張りますが、思い切って木製リコーダーを手にすることをおすすめします。
木製リコーダーの材質による違いについて
それでは、リコーダーの材料となる木についてのお話をしましょう。リコーダーに使われる木材をまとめると、以下のようになります。
- 柔らかい木:メイプル(楓)、ペアー(洋梨)、チェリー(桜)、プラム(すもも)、ブラジリアンボックスウッド、カステロボックスウッド、サパテロボックスウッド など
- 硬い木:オリーブ、ヨーロピアンボックスウッド(つげ)、ローズウッド、パリサンダー、ブビンガ、チューリップウッド、エボニー、グラナディラ など
まず、木の硬さでどのような違いがあるのか説明しておきましょう。
一般に柔らかい木は軽量で、柔らかく優しい音がします。一方で硬い木は比較的重量があり、硬くはっきりした音色です。
また、同じモデルで比較すると、木が硬い方が高額になります。なぜかと言うと、まず硬い木は希少性の高い木材であることが多いからです。
そして、硬い木は柔らかい木と比較して、切ったり削ったりする際に手間や時間がかかることが、高額になる理由です。
材質が異なると、リコーダーの音色や外観にはどんな違いが生まれるのでしょうか。代表的な素材についてご案内していきます。
ペアー(洋梨)
木製リコーダーの代表的な材質の1つ目は、ペアーです。
ペアーは薄茶色の柔らかめの材質で、すっきりした響きを持ちます。
材料の入手がしやすく加工にそれほど手間がかからないので、比較的お手頃な価格で手にできます。
ペアーに限らず果樹材は、果実をつけることのなくなった古木で楽器を作ります。資源の有効利用、言うなれば第二の人生(木生?)としてリコーダーになるのですね。
軽量の素材なので、管体の重さが操作性に直結するテナーやバスなど大型楽器を作るのにも適しています。
ボックスウッド
木製リコーダーの代表的な材質の2つ目は、ボックスウッドと呼ばれる木材です。
バロック時代からリコーダー作りに使われていた歴史の長い材質です。
ヨーロッパ産(ヨーロピアンボックスウッド)は特に希少で、高級リコーダーに使われています。
近年、世界的に資源が少なくなっており、植物分類学上はボックスウッド属ではないけれども特徴が似た木に「~ボックスウッド」と名付け、代替材として採用しています。
カステロボックスウッドはその代表的な例です。
そのため「ボックスウッド」と呼ばれていても、音色や外観の特徴は異なります。
ヨーロピアンボックスウッドは、硬く緻密な素材で節が多く、よく響きます。
対して、カステロボックスウッドは柔らかめの素材で、温かみのある滑らかな音色がします。
ローズウッド
木製リコーダーの代表的な材質の3つ目は、ローズウッドという名称です。
赤褐色で木目の美しい材質で、リコーダーはもちろんギターの指板やマリンバの鍵盤、高級家具の材料として使われています。
ローズウッドは重く硬い素材で、凛とした力強い音色がします。力強さの中に甘さもあり、ダイナミック・レンジも広いので、奏者によりさまざまな表情を見せてくれる魅力的な材質です。
ボックスウッド同様、近年は資源減少のため入手しにくくなってきていて価格が高騰しています。
パリサンダー、ブビンガ、チューリップウッドはローズウッドの代替材ですが、これらの材質も少なくなってきています。
こうした希少な木材を保護するため、違法乱獲業者の取り締まり強化や商取引の制限、植樹など、各国政府や楽器メーカーがさまざまな保全活動をしています。
木製リコーダーを試奏して材質ごとの違いを体感しよう
木製リコーダーには、メーカーやモデルによりさまざまな形状、材質があり、それぞれに持ち味があります。
木製リコーダーを買おうか迷われている方は、楽器店に行っていくつか試奏してみることをおすすめします。
同じ設計で材質違いのリコーダー、また同じ素材でメーカーが異なるリコーダーをそれぞれに吹き比べてみると、その違いにきっと驚くことでしょう。
ピンとくる1本があったなら、ぜひ手に入れてください。逆に心動かされるものがなければ、やめておけばいいのです。
自分好みの楽器を探すのは楽しくもあり難しくもあります。
でも、そうして巡り会ったリコーダーは長くじっくり付き合える楽器です。いつかそういうリコーダーを手に入れたいものですね。
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