バロック音楽の音価について

バロック音楽をピアノで弾く際の音価(音の長さ)について思うこと

突然ですが、私はバロック音楽というものに抵抗がありました。

もう少し正確に言うと、バロック音楽をピアノで弾きたくても、よくわからなくて、心理的に取り組み難いと思っていました。

簡単な例で言えば、ペツォールトのメヌエット ト長調は、ほとんどの人が「レーソラシドレ- ソッソッ」のような音の長さで弾くと思いますが、

なぜ同じ四分音符なのに伸ばしたり切ったりしてるんだろう?ってすごく疑問に思ってました。

もっと秩序立っていて理由にも納得できていれば、積極的に取り組んでみようと思ったかもしれません。

当時の楽器に制約があったことはわかります。でもそれなら、四分音符は全部音価を短くするとか、統一して欲しいなって思ってました。

でも、実際には曖昧で、上手い人でも四分音符を伸ばしたり切ったりしています。この音は伸ばすけど、この音は切る、みたいに個別具体で教わったことすらあります。(バロックめんどくさっ!って思いました)

こんな状況では、果たして当時の楽器の制約等の時代背景を尊重する必要なんてあるのか?とさえ思ってしまいます。

しかしながら、今日はもう一度バロックに向き合ってもいいかな?と思えたので共有したいと思います。

今回のポイントは、「音価を統一する」「何の楽器で演奏しているかを考える」という点です。

まず第1に、音価を統一することが大事なのではないか、ということです。

先ほどの「レーソラシドレ- ソッソッ」の例ように、四分音符などの同じ種類の音符であっても、音価が統一されていない状況では、音楽学習者は混乱してしまいます。

もちろん、どうしてもそう弾きたい人はそのように弾いて楽しめばいいとは思いますが、

演奏家として活躍する人や、音楽を教える側の人が、音楽の最も重要な要素である音価を曖昧にしておくのはどうかな?と思ったりもするわけです。

なので、先ほどのメヌエット ト長調の例で言えば、「レ- ソラシドレ- ソ- ソ-」という統一した音価の範囲内でより良い表現を追求した方が良いのでは?と個人的には思います。(後半のレ- ソ- ソ-を短くするならありかもしれませんが、最初のレ- を思い切り伸ばすのは、チェンバロをイメージするのであれば??って感じです)

私も、自分の過去の演奏を今見返してみると、音価に対する考え方が曖昧なまま弾いたメヌエット ト長調は、なんだか幼稚に聴こえてきます。

今月からメヌエットのト短調に取り組みはじめましたが、メヌエット ト長調も、余裕ができた時にもう一度弾き直してみたいと思います。

第2のポイントは、何の楽器で演奏しているのかをイメージするということです。

先ほどのメヌエット ト長調を長い音の音価を短く演奏する場合は、チェンバロをイメージしているからこそ音価を短くしているはずです。

ところが、同じようにメヌエットト短調を「シ♭ッラッソッラッレッレッ」と演奏すると、違和感を感じるのですが、私だけでしょうか?笑

メヌエット ト短調を弾くのであれば、「シーラーソーラーレーレー」と伸ばして弾きたいですよね?そんな時は、ヴァイオリンをイメージすれば良いのだと私は教わりました。

というのも、当時メヌエットはヴァイオリンで演奏されていたとか・・・そうであるならば、必ずしも全てのバロックの楽曲をチェンバロっぽく弾かなければならないというわけではなく、音価を長くとる弾き方もありなはずです。

その際に、「シーラーソーラーレッレッ」と弾いてしまいがちですが、

これだとヴァイオリンで弾きたいのかチェンバロで弾きたいのかわかりません。主旋律がスイッチしているイメージならまだわかりますが、それを実際にやるととても不自然な旋律になる気がします。笑

なので、何の楽器をイメージしているかによって音価を選択すること、そして、選択した音価を同じ曲の中で統一することを心がけていきたいな、と私はレッスンで思ったので言葉にしてみました。

ピアノ初心者の戯言として適当に読み流してください。

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